限られたスペースを最大限に活用するオフィスデザイン

#オフィスレイアウト

企業のオフィス環境には、さまざまな課題と「あるある」が潜んでいます。限られたスペースをどう活用するか、古い設備をどう改善するか、こうした問題を解決するために、オフィスデザインが果たす役割は非常に大きいです。本記事では、中小企業に適したオフィスデザインの具体的な改善ポイントについて、実践的な改善策を株式会社SPACE PRODUが解説します。
 

1. 会議室不足を解決するフレキシブルなスペース作り

会議室不足の現状

中小企業では、会議室が少ない、もしくは存在しないことも多々あります。多くの企業が、ミーティングが必要になる度に「会議室が空いているか」を確認し、最悪の場合、デスク周りや近くのカフェで急場を凌ぐといった状況です。このような問題を解決するためには、柔軟なスペースの設計が重要です。
 

フレキシブルなスペースの提案

オフィス内に「フレキシブルなスペース」を導入することで、会議室の不足問題を解消できます。例えば、折りたたみ式のパーテーションや可動式家具を使うことで、一時的に会議室を作り出せるような設計が可能です。また、共有エリアをうまく利用し、多目的に使用できる「マルチファンクションスペース」に変えることも効果的です。このように、オフィスデザインを工夫することで、わずかな空間でも有効に活用できるようになります。
 

2. 複数役割を持つスタッフのための効率的な配置

 

複数業務を抱えるスタッフの現状

中小企業では、一人のスタッフが「経理」「総務」「営業サポート」など多くの役割を兼任していることが少なくありません。このような場合、作業スペースが効率的でないと、各業務への切り替えに時間がかかり、生産性が低下するリスクがあります。
 

作業効率を向上させるレイアウト

作業効率を上げるためには、「作業ゾーニング」という考え方が有効です。例えば、スタッフが各役割に応じた作業を効率的に行えるよう、業務ごとにエリアを分けることが考えられます。また、収納スペースの工夫も欠かせません。使用頻度の高い文房具や書類を取り出しやすい位置に配置し、時間を節約できるデザインを心掛けることで、複数の業務をスムーズにこなすことが可能となります。
 

3. 最大限のスペース活用を促進するオフィス設計

スペースが限られた中でのデスク配置の工夫

社員数の増加とともに、オフィススペースの不足が問題になることがあります。無理にデスクを詰め込むと、快適さが損なわれ、業務の質にも影響が出てしまいます。
 

モジュール型デスクの導入

限られたスペースを有効に活用するためには、モジュール型のデスクや省スペースの収納を導入することが有効です。例えば、デスクの下に収納できるキャスター付き引き出しを取り入れることで、収納スペースを追加しつつ、デスク周りを広く保つことができます。また、立ち仕事ができるハイデスクを導入し、作業スペースを一時的に変えることで、変化のある職場環境を提供することも有効です。
 

4. 古い設備を上手に利用しながらアップデート

古い設備に対する課題と限界

「古いパソコンをだましだまし使っている」というのは多くの中小企業で見られる光景です。しかし、これは業務効率に影響を及ぼし、ストレスの原因にもなります。
 

小規模投資で設備を改善

全てを新しくするのが難しい場合でも、小規模な投資で効果的な改善が可能です。例えば、古いパソコンの動作速度を向上させるためにメモリを増設する、周辺機器だけを最新のものに取り替える、といった方法が考えられます。また、複合機をオフィスの中心に設置し、共有物として効率的に使えるようにすることで、各種作業のスムーズ化を図ることができます。
 

5. コミュニケーションを促進するオフィス設計

オープンスペースの効果

小規模なオフィスでは、社員同士の距離が物理的にも精神的にも近く、雑談が業務アイデアのきっかけになることもあります。しかし、雑音が業務の妨げになることも少なくありません。
 

スペースごとの役割を明確にする

コミュニケーションの活性化と集中業務の両立を目指すには、オフィス内でスペースごとの役割を明確にすることが大切です。例えば、パーテーションで仕切られた「集中スペース」と、自由に雑談やアイデア出しができる「リラックススペース」を設けることにより、業務とコミュニケーションのバランスをとることが可能です。このような設計は、業務効率を高めるだけでなく、社員同士の関係性もより良いものにします。
 

まとめ

オフィスデザインには、限られたスペースやリソースをいかに最大限に活用するかという課題がつきものです。本記事で紹介したフレキシブルなスペースの活用、効率的な作業ゾーニング、設備の改善、コミュニケーションを促進するためのデザインなどは、全て社員の働きやすさを高めるためのものです。限られたリソースを有効に活用しながらも、創造的で柔軟な発想でオフィスデザインを見直すことにより、快適で生産的な職場環境を実現することができます。