患者の見えない場所こそ、経営の要
クリニックのデザインというと、待合室や診察室など患者の目に触れる場所を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、日々の業務を支えているのは、患者の見えないバックヤードです。
この空間の整え方ひとつで、医療スタッフの皆さまの動きや気持ち、ひいては経営の安定性までもが変わります。
本記事では、株式会社SPACE PRODUCEの小林佐理が、「スタッフが辞めないクリニックづくり」に欠かせないバックヤードデザインの考え方を解説します。
バックヤードの整理が、職場のストレスを減らす

動線が複雑で、備品や書類の置き場所が不明確な環境では、スタッフ同士がすれ違ったり、探し物に時間を取られたりします。
このような“小さな負担”が積み重なると、日々の疲労や人間関係の摩擦につながります。
一方、動線と収納が整理されたバックヤードでは、作業が自然に流れるように進みます。
結果として、声掛けや連携がスムーズになり、チーム全体の雰囲気が落ち着いていきます。
「働きやすい」と感じる環境は、見た目の美しさではなく、動きやすさと整然さの中にあります。
照明が整うと、気持ちも整う
バックヤードの照明は、作業効率だけでなく心の状態にも影響します。
強すぎる光は目の疲れを招き、暗すぎる照明は集中力を妨げます。
大切なのは、柔らかく落ち着いた光で、長時間いても疲れにくい明るさにすることです。
また、照明を壁や作業面に合わせて配置すると、影が出にくく視界が安定します。
小さな調整ですが、こうした積み重ねが働く人の安心感を支えます。
作業台の高さが変える、体への負担
日々の業務で立ち作業や座り作業を繰り返す医療スタッフの皆さまにとって、作業台の高さは大切なポイントです。
高すぎると肩がこり、低すぎると腰に負担がかかります。
身体に合った高さに調整することで、疲労を防ぎ、長時間の作業でも姿勢が崩れにくくなります。
設備そのものはシンプルでも、人に合わせた寸法設計があるかどうかで、働き心地は大きく変わります。
“働く人のためのデザイン”が、経営を強くする
バックヤードの整備は、見た目を整えるためのデザインではありません。
動線、照明、寸法──それぞれが、医療スタッフの皆さまが安心して働ける環境を支えています。
その結果として、離職率の低下や患者満足度の向上にもつながります。
「スタッフが辞めないクリニック」は、働く人を中心に考えた空間づくりから生まれます。
最後に
バックヤードを整えることは、経営の基盤を整えることでもあります。
働く人の負担を減らし、日々の動きを支える設計は、長く続くクリニックを育てる力になります。
ぜひお問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。
株式会社SPACE PRODUCEでは、働く方のエンゲージメント調査やヒアリングを実施し、ただの設計・内装にとどまらず、クリニック運営に関わる皆さまに向けて、より価値ある空間デザインをご提供いたします。



