スタッフ採用に効く休憩室デザイン

#店舗・クリニック

美容クリニックや美容皮膚科では、患者さまへの丁寧な対応と高い技術力が求められる一方で、医療スタッフの皆さまにとって働きやすい環境づくりも欠かせません。離職率の低下や人材定着のためには、診療空間だけでなく「休憩室」の設計が大きな役割を果たします。本記事では、株式会社SPACE PRODUCEの小林佐理が、休憩室デザインとスタッフ採用の関係について解説します。
 

1. 快適な休憩室は採用力と定着力を高める

休憩室を快適に整えることは、採用活動と人材定着の両面で効果的です。応募者は面接の際に休憩室を見ることも多く、そこで受ける印象が「ここで働きたい」という気持ちに直結します。さらに、日々の業務で心身を休める場が整っていれば、スタッフの皆さまは安心感を持って働き続けられます。
 

2. 休憩室は「安心の証」となる空間


医療スタッフの皆さまは、緊張感のある環境で常に患者さまに向き合っています。そのため、休憩時間に心からリラックスできる空間は欠かせません。もし休憩室が狭く雑然としていたら、疲労は取れず、ストレスが蓄積してしまいます。逆に、清潔で落ち着いた空間があれば「このクリニックは私たちの働きやすさを大切にしている」という信頼につながります。これが離職率の低下、そして長期的な人材確保につながる根拠です。
 

3. 具体的な設計のポイント

クリニックデザインを手掛けてきた経験から、効果的な休憩室のポイントを挙げます。

● 十分な広さの確保
 小規模でも、最低限スタッフ全員が一度に腰をかけられるスペースを確保すること。窮屈さは心理的負担につながります。

● 柔らかい色合いと照明
 白やベージュ、木目を基調とした落ち着いたデザインに間接照明を加えると、リラックス効果が高まります。

● 家具と配置
 座り心地の良い椅子やソファを置き、食事ができるテーブルも用意します。動線を意識し、圧迫感を避ける配置にすることが重要です。

● 空気環境と音環境
 換気や空調を整え、静かで快適な環境にします。雑音が入りにくい設計は、心身の回復につながります。

● プライバシー配慮
 休憩中は周囲の視線を気にせず過ごしたいものです。仕切りや間仕切りで視覚的な安心感を演出すると効果的です。
 

4. 休憩室改善で見える効果

休憩室を見直すことで、医療スタッフの皆さまの働き方に小さな変化が積み重なります。落ち着いた色合いの空間や座り心地の良い椅子があるだけで、休憩時間の会話が自然に生まれたり、気持ちの切り替えがスムーズになったりします。

あるクリニックでは、休憩室の照明を間接光に切り替えたことで「目の疲れが軽くなった」という声が出ました。こうした環境改善は大きな投資を必要としなくても、日々の業務に好影響を与え、結果的に離職率の低下や採用面での好印象につながります。
 

5. 採用ブランディングとの相乗効果

求職者が求人票を見る際、給与や勤務条件に加え「職場の雰囲気」も重視しています。休憩室が整備されていると、働く姿を想像したときの安心感が大きく変わります。つまり、休憩室は外部に向けた「無言のPRツール」でもあるのです。
 

最後に

休憩室は、採用活動と人材定着を支える「目に見えない力」を持つ空間です。安心して働ける環境を整えることは、患者さまに質の高いサービスを提供するための土台でもあります。
ぜひお問い合わせフォーム からお気軽にお問い合わせください。
株式会社SPACE PRODUCEでは、働く方のエンゲージメント調査やヒアリングを実施し、ただの設計・内装作業にとどまらず、経営者、従業員の皆さまにとって、より良いオフィス空間をご提供いたします。