空気の通り道が働く方を守る

#オフィスレイアウト

空気の流れは、オフィスの快適さを決めるだけではありません。見落とされがちな換気やエアコンの配置が、実は働く方の体調や集中力に深く関わっています。多様な世代が集まる職場ほど、この“空気の動線”が日常の満足度を左右することを、設計現場で何度も実感してきました。今回はその理由と、今すぐ見直せる実践的なポイントを株式会社SPACE PRODUCEが解説します。

1. 換気の設計が働く方の一日を変える

「空気なんて意識したことがない」という声は少なくありません。しかし、オフィスで夕方になるとなんとなく体が重い、頭がぼんやりする…そんな経験はありませんか。私が実際に担当したプロジェクトでも、換気やエアコンの動線を変えただけで「以前より疲れにくい」「打合せ中も眠くならない」といった変化が現れました。

空気の流れが整えば、体調や集中力の波が緩やかになり、働く方が一日を気持ちよく過ごせる下地が生まれます。
 

2. なぜ空調や換気の「配置」が大切なのか


オフィスは、天井高や窓の位置、レイアウトに個性があり、画一的な設計では対応できません。実は、エアコンや換気扇の“場所”によって空気が溜まりやすいエリアや、風の通り道が生まれます。適切な位置に配置しないと、空調効率が落ちるばかりか、特定のデスクだけ寒すぎる・暑すぎるなどの不満にもつながります。

空気の流れをデザインすることは、設備費用の最適化だけでなく、働く方一人ひとりのパフォーマンス向上にも直結しています。
 

3. 現場で感じる変化と失敗のポイント

設計を進める中で、「ここに棚を置いたら、空気の流れが止まるのでは?」という一言で見直しを重ねる場面が多くあります。ちょっとした家具の移動や、パーテーションの設置が思わぬ空気の滞留を生み出します。逆に、換気を意識した配置に変えただけで、室内の空気が軽く感じられることもあります。

よく失敗しがちなのは「とりあえず窓を開けておけば安心」という思い込みです。実際は、外気の流れやエアコンの吹き出し方向も合わせて計画する必要があります。
 

4. 設計で意外と忘れられる盲点

意外と多いのが、休憩室やコピー機周り、給湯スペースなど“滞在時間は短いが人が集まる場所”の換気不足です。また、入口付近や廊下なども空気がたまりやすく、季節ごとに温度や湿度が変化するオフィスでは、時期によっても調整が必要です。

サーキュレーターやファンを活用して空気の通り道を作る、ドアの開閉タイミングを工夫するなど、小さな積み重ねが快適な空間を支えています。
 

最後に

空気の流れは見えないからこそ、設計段階でしっかり向き合うべきテーマです。

少しの工夫が、働く方の健康や業務の質、そして職場の雰囲気そのものを左右します。実際のオフィスでどのように換気動線を整えるのがよいのか。

この続きや具体的な改善事例について、ご関心がある方は、ぜひお問い合わせフォーム(https://spaceproduce.jp/CONTACT.html)からお気軽にご連絡ください。株式会社SPACE PRODUCEでは、働く方のエンゲージメント調査やヒアリングを実施し、ただの設計・内装作業にとどまらず、経営者、従業員の皆さまにとって、より良いオフィス空間をご提供いたします。