管理職が孤立しない空間とは

#従業員エンゲージメント

働く方の中には、責任と期待を背負うあまり、自分の居場所を見失いがちな管理職の方も少なくありません。特にマネージャーや中堅層の「声なき声」が空間に反映されていない職場では、気づかぬうちに孤立感が広がっていきます。本記事では、管理職の皆さまが“孤独な立場”にならないためのオフィス空間の工夫について株式会社SPACE PRODUCEが解説します。
 

なぜ管理職が孤立するのか

まず、オフィスの中で最も多忙を極めるのが管理職層です。プレイヤーとしての業務に加えて、メンバーの育成やチームマネジメント、さらには上層部との調整など、多面的な役割を担います。しかし、こうした役割の中で「どこにも属さない」感覚に陥ることがあります。メンバーからは近寄りがたく、経営層とはまた違う立場。こうした“中間層特有の空気”を意識した空間が不足していると、自然と心理的な距離も生まれてしまいます。
 

見える化が孤立を防ぐ鍵になる理由


そこで注目したいのが、「中間層の見える化」です。これは、管理職層がオフィス内で埋もれず、“いる”ことがわかる状態を保つという考え方です。重要なのは、物理的に見えるだけでなく、「何をしているのか」「どんな雰囲気を持っているのか」が自然に伝わる状態をつくること。例えば、ガラス張りのミーティングルームを活用して、日々のマネジメント風景を透明化するだけでも、話しかけやすさや心理的な距離がぐっと縮まります。
 

中間層に“居場所”をつくる空間設計の工夫

管理職の方々が、ただ作業をするためだけでなく、「自分らしく在れる」空間を持てるかどうかがポイントです。そのためには、次のような設計の工夫が有効です。

● 固定席にこだわらず、セミオープンなデスク配置で周囲とのつながりを残す
● 管理職用のリフレッシュスペースを設け、感情や思考を整理する余白をつくる
● 雑談や相談がしやすい“ハブ”のような位置に、マネージャーの拠点を配置する

このような工夫によって、「誰とも話せない」「役職の壁を感じる」といった声が自然に減っていきます。居場所があることで、働く方のモチベーションにも良い影響が生まれます。
 

形だけのスペースでは意味がない

ただし、間取りやレイアウトだけでは限界があります。大切なのは、その空間に“意味”が宿っているかどうか。たとえば、管理職専用スペースがあっても、そこが“立ち入りにくい空間”であれば、かえって分断を生む結果になりかねません。空間が担う役割を、働く方の声を聞きながら柔軟に更新していく視点が不可欠です。
 

最後に

空間は、ただの箱ではありません。どんな家具を置くか、どこに座るか、それだけで人間関係の質は大きく変わります。特にマネージャーや中堅層の孤立を防ぐには、「ここにいていい」と自然に感じられる空気づくりがカギになります。その空気は、目に見えるようで、実はとても繊細です。

だからこそ図面の上だけでは見えない「人の気配」を、設計の中に落とし込む必要があります。

続きが気になる方は、ぜひお問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。株式会社SPACE PRODUCEでは、働く方のエンゲージメント調査やヒアリングを実施し、ただの設計・内装作業にとどまらず、経営者、従業員の皆さまにとって、より良いオフィス空間をご提供いたします。