においは“音”よりも気づかれにくいストレス源
オフィス環境において、空気の「におい」が働く方の集中力や心のゆとりに大きく影響することをご存じでしょうか。日常生活では気づきにくいものの、香水やランチ後の残り香、清掃時の薬剤のにおいは、働く方の意識を静かに、そして確実に削いでいきます。
本記事では、目に見えない「においのストレス」について、空間づくりの視点から株式会社SPACE PRODUCEが解説します。
清潔=好印象とは限らない理由
多くの企業が「清潔感のある職場」を目指し、消臭剤や芳香剤、強めの洗剤を導入しています。
しかし実際には、強い香りによって頭痛や倦怠感を訴える方も少なくありません。また、嗅覚は感情と直結しており、「においが合わない」という違和感は、知らぬ間にその空間への不信感へとつながります。
とくに、埼玉や千葉など郊外エリアではワンフロアでの勤務や窓の少ない空間が多く、空気がこもりやすい傾向にあります。においの“逃げ場”がないことが、においトラブルの温床となるのです。
換気だけでは足りない、におい対策の新常識
「換気をしていれば問題ない」と考える方もいらっしゃいますが、それだけでは根本的な解決にはなりません。
重要なのは、そもそも“においを発生させない”設計です。例えば、休憩スペースと作業スペースをしっかりゾーニングすること。給湯室の換気扇や排気ダクトの配置を工夫することで、においの拡散を最小限に抑えることが可能です。
また、使用する素材にも配慮が必要です。吸着性の高いカーペットや、無臭の洗浄成分を使った清掃材を選ぶことで、においを残さない環境づくりが可能になります。
香りは“良いもの”という思い込みがリスクになる
「良い香りなら問題ない」と考えるのは、感覚の押しつけになりかねません。香りの好みは人それぞれ。
たとえ高級なフレグランスでも、それが集中を妨げる香りであれば、業務への影響は避けられません。
実際、集中力やコミュニケーションの質が香りによって左右されることは、多くの研究でも明らかにされています。
オフィスはあくまでも“共有空間”。誰かの好みや習慣が、誰かのストレスになってしまうリスクは常に存在しています。
最後に
においは目に見えないからこそ、無視されがちです。しかし、だからこそ空間づくりの中で“最も効果を実感できる要素”の一つでもあります。
もし「におい」で従業員の皆さまが集中できない環境になっていたら、もったいないと思いませんか?
ぜひお問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。株式会社SPACE PRODUCEでは、働く方のエンゲージメント調査やヒアリングを実施し、ただの設計・内装作業にとどまらず、経営者、従業員の皆さまにとって、より良いオフィス空間をご提供いたします。