静けさをデザインする時代へ

#オフィスレイアウト

オンライン会議の声、チーム同士のやり取り、複合機の稼働音。オープンフロアの利便性の裏で、「静かな時間」は急速に姿を消しています。

いまや静けさは、光や空調と同じくオフィスの基盤インフラ。経営者の皆さまがこれを軽視すれば、集中力と生産性は確実に損なわれます。ここでは、脳科学の視点と設計の知見を合わせた、静けさを戦略的に確保する方法を株式会社SPACE PRODUCEが解説します。
 

1. 音が脳を疲弊させるメカニズム

人間の脳は「無視する」つもりの音も処理しています。断続的な話し声や突然の笑い声は、脳に“予測できない刺激”として負荷を与えます。

特にオンライン会議が増えた現在、複数の音源が同時に流れ込む環境では、脳は常に緊張状態に置かれ、思考の持続力が削がれます。静けさを守ることは、単に快適さの問題ではなく、働く方の脳の健康を守ることでもあるのです。
 

2. サウンドゾーニングという発想


静けさを確保する第一歩は、音の流れを意識した空間設計です。

● 役割別エリアの棲み分け

 集中作業ゾーンと会話・打ち合わせゾーンを物理的に切り分けます。視線も音も遮るパーティションや家具配置が有効です。

● サイレントブースの導入

 防音性の高い小部屋は、オンライン会議や電話対応の“逃げ場”になります。1~2席規模でも、周囲の騒音拡散を防ぐ効果は絶大です。

● 吸音と反射の制御

 壁や天井に吸音パネルを設け、床材や家具には布・木など音を柔らかくする素材を選びます。反響を減らすだけで、体感音量は大きく変わります。
 

3. 静けさを文化として共有する

設計だけでは静けさは守れません。ルールと習慣が必要です。

● 会議・通話は専用エリアで行う
● 集中エリアでは作業音にも配慮する
● 騒がしくなるイベント時は事前周知


こうした“静音マナー”を社内文化として根付かせることで、物理的な対策と運用の両輪がかみ合います。
 

4. 経営的リターンは想像以上

静音環境は、作業効率を底上げするだけでなく、会議の質を高め、離職防止にもつながります。音のストレスが減れば、働く方は精神的余裕を持ち、創造的な提案や挑戦が生まれやすくなります。 空間改善が直接業績に寄与する事例の一つです。
 

最後に

静けさは偶然に生まれるものではなく、計画と合意のもとで守られる資産です。
ぜひお問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。株式会社SPACE PRODUCEでは、働く方のエンゲージメント調査やヒアリングを実施し、ただの設計・内装作業にとどまらず、経営者、従業員の皆さまにとって、より良いオフィス空間をご提供いたします。