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良い仕事をするには休憩も必要なのに、オフィスに休憩できる空間がないのはおかしいのでは?

#健康運営

人間の集中力はずっと続くわけではないので、仕事をするにも途中でリフレッシュや小休憩をすることが、効率性を高めるためには良いとされています。それなのに、オフィスにそのための専用スペースがないことが多いのは不自然なことではないでしょうか。リフレッシュルームや休憩ルームの意義について考えてみたいと思います。

集中力が高い状態を作るには休憩も必要なのに、専用スペースがないという矛盾


個人ワークに勤しみたいときはもちろん、何らかのアイデアを出したいときなど、集中を高めたいというタイミングがオフィスワークをしている中で出てくるはずです。しかし、大人の集中力は50分程度と言われています。その中でも深い集中は15分ほどで、一度浅くなり、再び15分ほど深くなるというようなリズムがあるそうです。

それならば社員に多少のリフレッシュの時間、小休憩を取ってもらう方が会社としてもメリットがあると言えます。ただ、そのための空間が存在しないオフィスが多いのが現状で、「周りの同僚が働いている中、私だけ休んでいるのは気まずい」という思いをしている社員が少なくありません。

リフレッシュルーム・休憩ルームのメリット


先述のように集中するための休憩ということは大前提にあるとして、その他のメリットを考えてみましょう。中でもリフレッシュルームを設けることの利点は、コミュニケーションの活性化にあります。同僚や先輩、上司と短時間だけでも仕事から離れて、たわいもない会話を交わすだけでも、関係性構築に役立ちます。助言やアイデアなどのヒントも得やすいでしょう。

なぜなら、相談相手もデスクにいるときは自分の仕事があり、それを中断してまで直接自分に関係のないアドバイスに時間を割くことはできないからです。そこで得られたアドバイスで仕事が好転するなら嬉しい結果ですし、そうやって互いに助け合える関係性が築けるのではないかと思います。

リフレッシュルームのない会社でリフレッシュルームを活用している人もいる不公平


実は、リフレッシュルームのないオフィスで働きながら、同様の効果を得て仕事をしている人たちがいることをご存知でしょうか。答えは喫煙している社員です。ここで喫煙を推奨することはありませんし、健康被害を思えば会社にはデメリットもあるのですが、「喫煙をしにいくという行為」に限って見れば、専用のリフレッシュルーム(喫煙所)を活用していると言えます。

仕事中の小まめな休憩をとっていますし、そこで上司や同僚とのコミュニケーションも生まれ、新たなアイデアやアドバイスを聞き入れて、気持ちを新たに仕事に取り組んでいるはずです。彼らだけは、大手を振って堂々と休憩をすることができる文化が醸成されているオフィスは多いと思います。

社内で「なんで喫煙者だけ小まめに休憩(喫煙)することが許されるの?」という意見が聞かれると思います。もっと語気を強く「不公平だ」という社員もいるでしょう。喫煙自体は身体に害があるため辞めた方が身体に良いということは確実ですが、社員が喫煙する権利を奪うことはできないため、こうした不平等感を解消するためにもリフレッシュルームを設けることは、メリットと言えます。

日本人の気質的に、周りで働いている中で自分だけ休憩することに抵抗感を示す人も少なくないことも予想されるため、会社側が「ちょっと息抜きしていいですよ」という意思表示をすることで、結果的に社員個々のパフォーマンス上昇に繋げられると考えられるのです。

リフレッシュルームの運用ルールを策定して「サボり」を防ぐ


あくまで効率的に働くため、いわば「高くジャンプするために、一度屈み込む」ような目的で作るのがリフレッシュスペースです。そこでダラダラと社員に過ごされてしまっては本末転倒。トータルの業務時間が大幅に減ったとあってはマイナス、良くてトントンといったことになってしまします。

そうならないためにも時間で管理したり、利用の際の報告を課したりなど、なんらかのルール作りが必要かもしれません。また、誰もが使うスペースとなるためゴミや衛生上の管理も必要となります。室内が不衛生で使いたくないとなってしまうのもまた本末転倒です。

まとめ


ただコミュニケーションを図るだけなら、カメラ機能を使ったWeb会議サービスやビジネスチャットツールでも可能です。そんなハイブリッドワークが浸透した状況下で、敢えて「出社」という選択をするのであれば、その行為を選ぶ利点があってこそ。一方、テレワークのコミュニケーションに課題を抱えるケースが増えているというレポートなども多く見受けられます。コロナ禍で変わった「働き方」の中で、そんな悩みを解決する策として、リフレッシュルームを導入するという一手は好手になるのではないかと考えられます。