オフィスの働きやすさを考えるうえで、「緑視率(りょくしりつ)」が注目されています。
これは、視界に占める植物の割合を示す指標で、働く方のストレスを和らげたり、生産性を高めたりする効果が期待されています。
実際に、緑の多い空間ではストレスホルモンの分泌が抑えられたり、眼精疲労が軽減されたりすることが分かっています。しかし、多くのオフィスでは植物がインテリアの一部として扱われることが多く、戦略的に配置されるケースは少ないのが現状です。
本記事では、その具体的な効果と導入方法について株式会社SPACE PRODUCEが解説します。
1. 緑視率とは?オフィス環境に与える影響
緑視率とは何か?
緑視率とは、「人の視界に占める緑の割合」を示す指標です。オフィス内に観葉植物やグリーンウォールを適切に配置することで、緑視率を高めることができます。
緑視率が高いと何が変わるのか?
緑の多い環境では働く方のストレスが軽減されるだけでなく、集中力や創造性が向上することが分かっています。特に、PC作業が多いオフィスでは、植物の存在が眼精疲労を和らげ、リフレッシュ効果をもたらします。
2. 緑視率を高めることで得られる3つのメリット
① ストレス軽減とメンタルヘルスの向上
植物のあるオフィスでは、ストレスホルモン「コルチゾール」の分泌が抑えられることが確認されています。これは、自然の緑が視界に入ることでリラックス効果が生まれ、自律神経が安定するためです。
長時間のデスクワークは、精神的な疲労を引き起こしやすく、結果的に生産性の低下につながることもあります。オフィスに適度な緑を取り入れることで、従業員の皆さまがリラックスしながら業務に集中できる環境を整えることができます。
② 眼精疲労の軽減と作業効率の向上
PCやスマートフォンを長時間使用すると、目の疲れやドライアイが発生しやすくなります。植物には蒸散作用(水分を放出する働き)があり、オフィスの湿度を適度に保つため、目の乾燥を防ぐ効果が期待できます。
さらに、適度な緑を配置することで、視線を遠くへ向ける機会が増え、目のピント調整機能が回復しやすくなります。その結果、眼精疲労が軽減され、作業効率が向上することが期待できます。
③ 空気清浄効果と健康維持
観葉植物には、空気中の有害物質(ホルムアルデヒドやベンゼンなど)を吸収し、浄化する働きがあります。これにより、シックハウス症候群のリスクを軽減し、健康的な職場環境を維持することができます。
特に、密閉されたオフィスでは空気の質が低下しやすいため、定期的な換気と併せて植物を活用することで、快適な空間をつくることが可能です。
3. 緑視率を高めるためのオフィスデザイン戦略
緑視率を向上させるためには、単に植物を置くだけではなく、戦略的に配置することが重要です。
① デスク周りに小さな観葉植物を配置する
最も手軽な方法は、デスクの上や周囲に小型の観葉植物を置くことです。例えば、多肉植物やポトスなどは、手間がかからずオフィスでも育てやすい種類として人気があります。
② グリーンウォールを導入する
壁の一部に植物を配置する「グリーンウォール」を取り入れると、オフィス全体の緑視率を高めることができます。特に、リフレッシュスペースや会議室などに設置することで、働く方が自然とリラックスできる環境を作ることが可能です。
③ オフィス全体の配置を工夫する
植物をバランスよく配置するためには、オフィス全体のレイアウトを見直すことも重要です。例えば、窓際に大きな植物を置くことで、外光と組み合わせた開放的な空間を演出できます。また、執務エリアとリフレッシュスペースを分けることで、より快適なオフィス環境を作ることができます。
4. これからのオフィスは「自然との調和」がポイント
近年、企業にとって「従業員のエンゲージメント向上」が重要な課題のひとつとなっています。オフィス環境は働く方の満足度に大きく影響し、特にストレスを減らし快適に過ごせる空間づくりが求められています。
そのため、「緑視率を意識したオフィスデザイン」が求められます。植物の配置を工夫し、自然の要素を取り入れることで、心身の健康を支えながら生産性を高めることができます。
最後に
オフィス環境の改善は、働く方のパフォーマンス向上に直結します。特に、緑視率を意識したデザインは、ストレス軽減や集中力向上といったメリットを生み出し、快適な職場づくりに貢献します。
オフィスデザインに関してさらに詳細なアドバイスをご希望の場合は、ぜひお問い合わせフォーム からお気軽にお問い合わせください。
株式会社SPACE PRODUCEでは、働く方のエンゲージメント調査やヒアリングを実施し、ただの設計・内装作業にとどまらず、経営者、従業員の皆さまにとって、より良いオフィス空間をご提供いたします。