ふと集中が切れたとき、少し一息入れてからリフレッシュして働く。そんなときにあったら嬉しいのがカフェスペースです。コーヒー好きな人が多い昨今ですが、コーヒーを飲むという行為によって得られるメリットから、オフィスにカフェスペースを設けた方が良い理由を解説していきます。
カフェスペースってどういう空間? 定義はある?
これに明確な定義はありません。一つの個室の中にコーヒーサーバーやカップ式自動販売機が置かれたリフレッシュルームを設けている会社もあれば、少し開けた空間に前出の設備などがあり、そこにベンチなどの腰をかけて一服できる空間があるという会社もあるでしょう。ですから、形式にこだわりすぎる必要はありません。
ただし、そのためのスペースであることを視覚的に示すことが大切です。そうした工夫をしないと「コーヒーなんか飲んでゆっくりしていたら気まづい」と同調圧力に負け、自席から離れられない人も少なくないからです。ある種、喫煙者が大手を振ってタバコ休憩を取りに行けるのは、「喫煙所」というその行為が許された空間があるから、というのと似ています。
コーヒーは頭痛に良いという話のウソ・ホント
片頭痛などのいわゆる「頭痛持ち」という人も少なくありません。コーヒーに含まれるカフェインは、頭痛に効くということが明らかになっています。ただし「頭痛がしてきたらコーヒーを飲めばいい」ということではありません。勘違いすると危険ですので注意してください。では、どう効くのかというと、カフェインなどの成分を日常的に摂取していれば、頭痛が起きにくい体質になることができるということだそうです。
ただ、同時に注意も必要。カフェインは血管を収縮させる働きがあるので、摂りすぎてしまうとかえって頭痛を悪化させてしまう可能性もあります。そのあたりは個人の裁量に委ねられる部分ではありますが、無料のコーヒーサーバーを設けている会社であれば、ルールなどで摂取量の制限を設けても良いかもしれません。
頭痛の辛さには個人差もありますが、パフォーマンスの低下に繋がりやすいことは間違いありません。頭痛になりにくい体質になってもらうためにも、コーヒーブレイクができる空間を作るのも良いのではないでしょうか。
コーヒーは肝機能にも良い飲み物 お酒を飲む人の味方
コーヒーを数杯程度飲む人は、お酒と関わりのある肝臓の病気「肝硬変」になる確率が8割、肝臓がんになる確率が6割ほど下がることが研究で分かっているそうです。ガンマGTPの数値なども低いと言います。たとえば営業職などでどうしても、クライアントとお酒の付き合いが必要になるということもあるでしょう。
もちろん、過剰なお酒にお酒を飲むことは良くないことですが、程よくお酒の席でのお付き合いをしていた方が仕事上良いという場面も想定されますから、そうした人たちの健康面を考えたときに、実はあったらいいのがカフェスペースだったりするということです。社員の長期的な健康を考えれば、コーヒータイムを設ける社風も悪いものではないのです。
※同じくカフェインを含む緑茶や紅茶には、肝臓に良いという働きはないそうです
コーヒーの飲み過ぎには要注意 妊婦や授乳中の女性は特に
コーヒーに含まれるカフェインは、先述の通り血管を収縮させる働きがあるので、摂りすぎると頭痛を悪化させるほか、体を冷やしてしまうこともあります。飲んでいる最中は温まるかもしれませんが、飲み過ぎには注意が必要です。
なお、1日のカフェインの目安は大人の場合400mgとされています。杯数でいうと4杯程度となります。なお、妊娠中・授乳中の女性はこの限りではありません。妊婦さんの場合は300mg程度(3杯)、授乳中なら200mg程度(2杯)を上限にしましょう。不安ならば、ノンカフェインのものを飲むようにしてください。
また、何らかの疾患によってすでに肝機能が低下している人も、コーヒーの摂りすぎに注意が必要です。医師に相談の上で、コーヒーを飲むようにしてください。
コーヒーのストレス軽減効果にも期待
もはや有名な話ですが、コーヒーにはストレス軽減の効果もあるそうです。そもそもオフィスで小休止を取ること自体が、心身のリフレッシュを目的(それによってその後のパフォーマンスを上げる)としている部分もありますから、そこにコーヒーをプラスするだけで、さらなるリフレッシュ効果があるならコーヒーブレイクの価値も高まるというものです。
まとめ
カフェスペースでコーヒーを飲むという行為についての直接的なメリットを取り上げてきましたが、それ以外にも、コーヒー休憩によってもたらされるコミュニケーションなどのメリットも少なくないはずです。カフェスペースをオフィスの一角に設けることで、社員のパフォーマンス向上するのなら、一考の価値もあるのではないでしょうか?