人とまちをつなぐ“共生型クリニック”の現実解
「地域とつながるクリニックをつくりたい」と考える院長先生は増えています。
しかし一方で、「イベントを開く余裕なんてない」「スタッフの負担が増えるのでは」という懸念も少なくありません。
本記事では、株式会社SPACE PRODUCEの小林佐理が、医療スタッフの皆さまの負担を増やさずに実現できる“共生型クリニック”の空間デザインについて解説します。
理想論ではなく、“無理なく続けられる共生”を

共生型クリニックの目的は、地域との交流を増やすことではなく、通いやすく・働きやすく・続けやすい環境をつくることにあります。たとえば、セミナーやイベントを頻繁に行う必要はありません。
「受付横に情報ボードを設ける」「待合室に季節の展示を置く」といった小さな交流のきっかけが、十分に“共生”の第一歩になります。
重要なのは、医療行為に集中できる仕組みを壊さずに、人が自然と集まる導線を整えること。この考え方が、共生型デザインの“現実的なバランス”です。
スタッフの負担を増やさない設計ポイント
共生空間を運営する上で最も大切なのは、運営動線を分ける設計です。
受付・診療・イベントといった動線を明確にし、どのエリアにも余計な移動や準備が発生しないようにすることで、日々の業務が滞りません。また、展示や情報発信のスペースを誰でも扱える”仕様にしておくこともポイントです。
壁面のマグネットパネルや、簡易的な収納式カウンターを導入すれば、スタッフが片手で設営・撤収できるようになります。
こうした物理的な軽さこそ、継続可能な共生デザインの鍵です。
“共生=イベント運営”ではない
「共生」と聞くと、“地域向けイベントを開催すること”だと誤解されがちです。
しかし、真の共生とは「医療の延長線上で人と関わる」ことです。
例えば、カウンセリング後に美容や健康に関するリーフレットを渡す、診察室から見える植栽で季節感を演出する。
それだけでも、来院する方との心理的な距離はぐっと縮まります。
共生の本質は、医療スタッフの皆さまが笑顔で働ける環境を整えること。
空間がその支えになってこそ、患者様やまちとの信頼関係が自然に生まれていきます。
“働きやすさ”と“つながり”を両立する空間へ
働きやすいクリニックは、結果的に人が集まるクリニックになります。
動線の整理、ストレスの少ない照明設計、適切な音環境、収納計画。
これらが整えば、医療スタッフの皆さまが安心して業務に集中でき、その余裕が“つながり”を育てます。
共生型デザインとは、無理に人を集めるデザインではなく、自然と人が集まる空間を仕組みで支えることです。
そのために、デザインは「運営負担の軽減」と「心理的な安心感」を両立するよう計画することが求められます。
最後に
共生型クリニックは、イベントを開催する場所ではなく、人が自然と関わり合える環境を整える場所です。
「スタッフの負担を減らしながら、人とのつながりを育てたい」とお考えの方は、
ぜひお問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。
株式会社SPACE PRODUCEでは、働く方のエンゲージメント調査やヒアリングを行い、設計・内装を超えて、運営しやすく愛されるクリニックをデザインいたします。



