在席が見えるオフィス設計

#オフィスレイアウト

フリーアドレスが広がる一方、社内の動きが見えにくくなり「誰がどこにいるのか分からない」という声が増えています。
本稿では、卓上フラグや壁面サインをインテリアに溶け込ませ、デザインと情報共有を両立させる手法を株式会社SPACE PRODUCEが解説します。
 

課題:動線が見えない空間は停滞する

所在が分からないと、相談と承認が滞り業務が停まります。
チャットや口頭連絡だけでは更新が追いつかず、視覚情報が欠けるためです。
フリーアドレス化した途端、承認待ち書類が机に置かれたまま半日止まった。そんなケースは珍しくありません。
オフィスデザインの一要素として、リアルタイムの“サイン計画”を組み込むことがポイントとなります。
 

解決策:サインを内装に統合する


壁面ホワイトボードを家具と同色で造作し、マグネットやLED表示で在席状況を示す方法が効果的です。
造作により空間の統一感を保ちつつ、誰でも数秒で更新できる仕組みを確保できるからです。
受付背面に設置した「在席ボード」を社内カラーで塗装し、部署ごとに磁石の形状を変えた企業では、来客対応の待機時間が三割短縮されました。
情報を発信するツールそのものをインテリアに組み込み、視認性と美観の両方を担保します。
 

効果:デザインがコミュニケーションを促す

サインが目に入りやすい配置だと、働く方は互いの状況を把握した上で声を掛けやすくなります。
心理的な負荷が減り、話しかけるタイミングを判断しやすくなるためです。
共有ラウンジへ卓上フラグを導入した事例では、突発的な立ち話が増え、業務チャットの既読スルー率が二割減少しました。
適切なサインは単なる所在確認を超え、偶発的なアイデア交換の場を生み出します。
 

導入のコツ:美観と運用を両立させる

ツール選定より「更新を習慣化する仕組み」を先に設計しましょう。
造作サインも入力されなければ空欄のアートと化すためです。

始業時に全員がステータスを更新し、終業時に戻す─この二つのタイミングを固定するだけで記入漏れは激減します。
更新タイミングを明示し、責任者を決め、デザイン面では操作しやすい高さ・照度を確保すると長続きします。
 

最後に

動線を“見える化”するサイン計画は、生産性とオフィスの心地よさを同時に高める投資です。とはいえ、自社のワークスタイルに合わせたレイアウトや素材選びには個別の検討が欠かせません。具体策については、ぜひお問い合わせフォーム からお気軽にお問い合わせください。株式会社SPACE PRODUCEでは、働く方のエンゲージメント調査やヒアリングを実施し、経営者、従業員の皆さまにとって、より良いオフィス空間をご提供いたします。